冠婚葬祭の一つなので、結婚式に呼ばれた場合には、断り方も自分の気持ちを素直に伝えれば済むわけではなく、マナーをしっかり守らないと失礼に当たります。社会人としての常識すら疑われるところなので、ポイントをしっかり押さえておく必要があります。
まず、それほど親しくない人から結婚式の招待状が届いた場合には、往復はがきで来るか、返信用のハガキで来ているはずなので、「御出席」の文字と、「御欠席」の御の字だけを二重線で消しておきましょう。脇に「このたびはおめでとうございます。せっかくのお招きですが、先約があるため、残念ながら出席できません。」といった文言を添えます。
招待側の都合として、それほど親しくない友人まで結婚式に誘うことは少なくありません。したがって、このような場合には無理に出席しなくてもよいでしょう。ただし、招待されたら1万円程度のお祝いを贈るべきとされています。もちろん、呼ばれる覚えがまるでないような非常識な場合なら、事情に応じて柔軟な対応をすればよいでしょう。
親しい相手の結婚式であれば、書面だけでは断り方がよそよそしくなるので、電話で連絡を入れておくとよいでしょう。原則として、率直な事情を話してかまわないものの、他の人の結婚式と重なっているような場合には配慮して、直接的な理由は告げないほうがよいでしょう。
結婚式が間近になってから都合が悪くなったら
先方の都合も考え、とにかく早く連絡をしてください。出席者の人数が変わると、準備にも影響してくるので、1日でも早いに越したことはありません。この場合には、電話を入れるのが断り方の基本です。結婚式は大切な行事なので、メールだけで伝えるのは不謹慎に思われても仕方なく、手紙では時間がかかりすぎます。
一度出席の連絡をしてしまった場合には、最初から結婚式を欠席するよりも非があると考えてください。ご祝儀にしても、最初から欠席するのなら1万円ぐらいが友人・知人の相場であるのに対し、直前になってから断った場合には、3万円程度(出席した際に渡す金額)が目安となります。
視点を替えれば、結婚式の出席の返事を出す際には、必ず予定をチェックして確実な返答をしないと迷惑をかけてしまいます。回避する余地のない事情なら仕方ないにしても、落ち度があって相手を振り回すようなことのないようにしておきましょう。
同僚の結婚式の場合
書面での招待状を受け取る以前に、会社内で結婚する人がいると、同僚を式に招くと口頭で伝えられることがあります。特別に親しいわけではなくても義理で呼ばれることもあり、これは会社によって差があります。まったく同僚を招待しないのが通例になっていることもあるので、周りの雰囲気を見て判断すべきでしょう。
もしも同僚が揃って結婚式に出席する社風の職場であれば、できれば欠席は避けた方が無難です。どうしても出たくない、あるいは出られない事情がある場合には、丁寧な断り方が必要なだけではなく、都合が悪いことを他の同僚にもほのめかしておくと、人間関係を悪くせずに済みます。協調性がない印象を与えないように、本当は行きたかったという気持ちをにじませておくとよいでしょう。